今日は、いよいよカムエクのピークへ向かいます。
八の沢を上がって、三股を経由して、八の沢カールへ。この日は、すごく穏やかな野原でとても羆の事故があった場所には思えない。雲が見え隠れしているけど、なんとしても頂上からの景色を拝みたい!と思いながら稜線へ上がると、写真でよくみる尖がった山々がドドーーン!きゃーなんてカッコイイお姿!写真撮らなきゃ、と思った瞬間。ガーーーーーン。電源入れっぱなしによる電池切れに。首からぶら下げていたカメラは、アクセサリーとなっていたようです。
稜線からピークへの道は、尾根歩き好きにはうっとり。だってあの尖がり部分を歩いているんだよー。
両側が崖の時に、風が吹き上げてきたときには、エクウチカウシしちゃいそうで、ちょっとびびったけど。
山頂で、たっぷりゆったり景色を堪能してから下山。三股を過ぎたころから雨がちらつきはじめた。
ま、明日下山だしピークも見れたから、多少の雨は受け入れようと思っていたけど、次第に雨脚が強まります。みんなに遅れてRINちゃんとテン場に到着。先に到着組みが焚き火を起こしてくれたけど、雨が強すぎてすぐにでも消えてしまいそう。
これからここでの楽しみはもうないし、川の増水が心配なので、今日のうちに下山することに。そうと決まれば、あれもこれもザックに放り入れて、超特急で帰りの準備。
すでに川の様子は昨日とは違い、流れも速まり濁ってます。少しでも明るいうちに林道に辿り着きたいので、がんばって歩きます。昨日きゃっきゃと飛び込んだ淵もぜんぜん様子が違います。
途中、疲労困憊した様子を察してくれたけんさんが、テントを持ってくれた。ありがとー!
最後の大きい渡渉ポイントではKNGくんとじゅんやが待っていてくれ、渡りやすい場所を教えてくれた。危なそうなので、RINちゃん、けんさんと腕を組んでスクラム遡行。水の勢いがすごくって、なかなか前に進めない。がんばれ、わたし!一歩一歩前に進み、最後にRINちゃんとKNGくんが、けんさんとじゅんやが、手と手を取り合った瞬間、とても美しかった。
ヘロヘロになって渡渉を終えると、じゅんやが
「ななまるさん、荷物降ろしてください。」
「はい?」
「オレ、持ちます!」
もぉ、じゅんやったらお調子者なんだから。いくらなんでも、さすがに縦走ザック2個持ちは無理でしょう。でも、なんだか面白そうなので、やらせてみると「大丈夫っす!うぉおおお」なんて雄叫びをあげながらザック オン ザックで背負っちゃってます。その姿は非現実的で、それはエイリアンにしか見えません。持ってもらっているのに悪いが、顎がはずれそうなくらい笑った。じゅんや君、いつの間にこんなに逞しくなったのでしょう。日本の未来は彼に託そうと心に決めました。
もうだいぶ暗くなっちゃったけど、とにかく林道まで急ぎます。荷物がないと、さっきまでの牛歩戦術なみの歩みが嘘のようにスタスタ歩けます。むしろ走れます。みんなーついて来て~!カモォーーン!ボーーイズ!!と変にテンションも上がっちゃいます。
なんとか林道に着いて、雨がザンザン降っているけど小休止。ひと仕事終えた感じの達成感。まだ6kmの林道歩きが残っているけど...
そこから黙々と歩いて、駐車場のトンネルが見えたときのウレシさったらなかったわ。
私には行けないと思っていたカムエクに行けてほんと幸せ~。どうもありがとう!!!